小学生の習い事におすすめの武道5選!空手有段者がメリットとデメリットも解説

子どもの習い事として人気が高まってきている武道。
未経験の親御さんとしては
怪我は多くないかな?
稽古はどんなものなのか?
暴力的な子にならないかな?
そもそもそれぞれの武道の違いは?
など、習わせてみたいと思っても、不安や疑問が多いかと思います。

今回のコラムでは、小学生のころから極真空手を習い始めて大人になるまで続けた筆者が、小学生が武道を習うメリット・デメリット、おすすめの武道などを解説していきます。
せひ、お子様の習い事探しの参考にしてくださいね。

小学生が武道を習うメリット

最近のお子様は、スイミングやサッカー、テニスなどさまざまな習い事をしていますが、小学生の習い事として武道はとってもおすすめです!
そこでまずは、小学生が武道を習うメリットを紹介していきます。

基本的な礼儀作法が身に着く

武道の稽古は礼に始まり礼に終わります。
その他にも返事やお辞儀の角度など、きちんとした礼儀作法は厳しく指導されるため、しっかり身に着きます。
わたしは現在社会人なのですが、この歳になっても周りの人と比べて返事や姿勢の良さは褒めて頂くことが多いです。
基本的な礼儀作法ができていると、初対面の目上の方には好印象を持ってもらいやすく、その後の関係性もうまくいきやすく感じます。
武道を習わせてもらってよかったなと思います。

痛みを知るので、人をいじめない

武道の稽古では、基本的に相手と組みあったり、殴り合ったり、打ち合ったりと、痛みを伴うものが多いです。
これだけ聞くと心配になってしまうかもしれませんが、これが逆にメリットになっていると思います。
武道を習わせると、戦うことが強くなるため、喧嘩っ早くならないか、暴力的にならないかと不安に思うかもしれませんが、わたしの経験上逆だと感じています。
殴られたら、蹴られたら、投げられたら、どんなふうに体が痛むか身を持って体験するので、人に暴力を振るう気が起きません。
また、武道を習っていない同級生たちより単純に強くなるので、喧嘩しても意味がないと考えられるようになります。
武道をしていて、技を使って喧嘩をしてしまうという心配はあまりしなくて良いと思います。

基礎体力が上がる

武道は全身運動ですし、稽古が始まる前のストレッチ、筋トレなども継続的に行うため、基礎体力を上げることができるでしょう。
この点は他のスポーツでも同じですが、武道は怪我の危険性が高いため、より入念にストレッチをしたり体を鍛えたりします。
また、筋トレや基本動作の稽古も、毎回繰り返し練習するので体力をつけるといった観点では、武道はぴったりの習い事です!

精神的に強くなる

武道の稽古では精神的な面も鍛えられます。
上記の礼儀作法に関してもそうですが、当たり前のことや基本稽古をひたすら積み重ねていかないと実践的な練習に入れません。
派手な練習は意外と少なく、地味なことの積み重ねばかりですが、その分心は強くなります。
武道以外のことでも、この習慣はしっかり発揮されます。
当たり前のことをしっかりコツコツ積み上げる習慣が身に着き、精神的にも強くなっていきます。

護身の意識が生まれる

武道を習っていると、護身の意識が高まります。
これは、稽古の中で護身術を習うからというのもありますが、戦うことになれるため「この人危なそう」という感覚が身に付くためだと思っています。
また、護身術を実際に習うと分かりますが、ほとんどの護身術は残念ながら実戦的ではありません。
稽古をしていて、そのことを身を持って体感するので、一番の護身術は危険を避けることだと学習できます。
これは身を護るために大変重要な感覚だと思います。

小学生が武道を習うデメリット

続いて、わたしが小学生のころから武道を習ってきて、デメリットだと感じる点を3つ紹介します。

個人競技のことが多い

武道のデメリットの一つが個人競技だということです。
武道は一部に団体戦などありますが、基本的には個人競技なため、自分との闘いで稽古をすることが多いです。
大人になってから気が付きましたが、団体競技の経験のある方が、人に頼ることがうまかったりする印象です。
ですが、武道の世界ではなにが起きても自分の責任で稽古や試合を繰り返すので、責任感が強く、忍耐力が高い大人になれると思います。

学校の体育には活きない

武道を習っていても、学校の体育にはあまり活かされません。
武道家あるあるなのですが、なぜか球技が苦手になります…(笑)
かくいうわたしも、武道の大会ではものすごく活躍しているし、体力テストの結果もものすごく良いのに、体育の授業では活躍できない子どもでした。
大人になってからはどうってことないのですが、小学生の頃は体育で活躍できないことにジェラシーを感じていました。

見ていて心配になることも多い

ここまで書いてきたように、武道は他の競技と比べて怪我の危険性も高いですし、我が子が戦っている姿を見るのは慣れないうちは心苦しく感じるかと思います。
慣れてくれば競技だからと割り切ることもできますが、最初は見ている親御さんにも我慢が必要ですね。
どうしても耐えられなそうな場合は辞めておいた方がいいかもしれません。
まずは見学などに行って、お子様本人も親御さんも続けられそうか確認してみましょう!

小学生の習い事におすすめの武道5選

続いて小学生の習い事におすすめの武道を紹介していきます。

空手

空手には、実際に技を相手に当てて戦うフルコンタクト空手と、技を寸止めしたり魅せる型をする寸止め空手があります。
試合や昇級・昇段審査など、定期的に目標とできるイベントがあり、合格すると帯の色も変わるため、モチベーションも保ちやすいです。
わたしはフルコンタクト空手を習っていたのですが、帯の色が変わるたびに親が写真を撮ってくれたので、いい思い出になりました。
競技人口がそこまで多くないため、流派によっては世界大会など大きな大会にも出場する貴重な体験ができます。
一方で寸止め空手の方は、オリンピック競技に採用されているため、将来そこを目指して稽古するのも夢があって良いですね。

月謝:9000円程度
道着代:10000円程度
帯:1000円程度
サポーター:5000円程度

剣道

日本の武道の中で一番王道なイメージの剣道もおすすめです。
体育館など、固い床の上で夏も冬も関係なく裸足で分厚い道着を着て、重たい防具を付けて稽古をします。
礼儀作法や武道の心を重んじるため、日本人らしい立ち居振る舞い、また美しい姿勢や強い心も身に着きます。
「礼に始まり礼に終わる」「不動心」など、武道と言えば!というイメージの言葉は剣道が発祥のものが多いです。
子どもの頃に身に着けた心持ちや美しい姿勢は、大人になってからも大変役立ちます。
また、どの学校にも部活として存在しているため、長く続けやすいという点もおすすめです。

月謝:5000円程度
道着代:30000円程度
防具代:6000円程度
竹刀:2000円程度

柔道

柔道もまた、剣道と並んで日本を代表する武道のひとつです。
「柔よく剛を制す」という言葉があるように、自分の持っている力を最大限発揮した戦い方を見つけて強くなっていきます。
柔道は投げ技が派手で大きな音も立ちますし、一見危険に見えますが実は安全な武道です。
受け身を身に付ければ投げられても怪我をしませんし、寝技も技が決まればすぐに離してもらえます。
柔道も学校の部活としてもよく見かけるので、長く続けやすいでしょう。
知名度の高い武道をやらせてあげたいけど、怪我が怖いという場合は柔道が良いかもしれません。

月謝:5000円程度
道着代:10000円程度

合気道

合気道は自分から相手を倒しに行くのではなく、攻撃を仕掛けてきた相手の力を利用して技を決め、相手を傷つけることなく制する戦い方をします。
また、肉体よりも心を磨くことを目的とした武道で、試合や大会など実力を競い合うイベントがありません。
他の武道に比べると、怪我も少なく、小柄なお子様や女の子でも安心して見守ることができると思います。
合気道の稽古では、左右の反復練習を繰り返し精神力を鍛えるものが多いため、相手と向き合うより自分と向き合う時間が長いでしょう。
身体のバランスを整えたり、精神的な強さを身に着けるのにおすすめです。

月謝:5000円程度
道着代:10000円程度

少林寺拳法

少林寺拳法はあまりイメージが湧かないかもしれませんが、実は香川県発祥の武道です。
基本的には相手から身を護ることを目的としていて護身術として使うため、身体の構造なども理解することができます。
相手の攻撃を見て対処していくため、冷静な判断力が身につくでしょう。
合気道と同様に、試合や大会のように人と競い合うものはないので、お子様には自分のペースで稽古を積み重ねてほしい場合にはおすすめです。

月謝:5000円程度
道着代:10000円程度

まとめ

今回のコラムでは、小学生の習い事で武道を習うメリットとデメリット、おすすめの武道を紹介しました。
私自身も小学生からフルコンタクト空手を習っていましたが、社会人になったいまでも、本当に習っていてよかったなと思っています。
小学生の習い事に武道はとてもおすすめなので、まずはぜひ気になる武道でご近所の道場を見つけて見学に行ってみてくださいね。

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