柔道耳とは?耳が腫れた時の対処法5選!現役柔道家が徹底解説!

「柔道耳ってなに?」
「柔道をやったらみんななるの?」
「柔道耳って痛そう」

柔道をやっている人は耳が変形している人が多い印象がありますよね。柔道をやったら、柔道耳になると思っている人もいるのではないでしょうか。

私も柔道を始める前は同じことを思っていました。
しかし、柔道をやっている人がみんな柔道耳になる訳ではありません。

そして、柔道初心者の人が柔道耳になる可能性はかなり低いです。
柔道耳になるには、激しい稽古を長期的に積む必要があります。

実際に私は高校時代に柔道耳になった経験がありますが、私の周りの柔道経験者には柔道耳になっていない人もたくさんいます。なので、柔道をやっているからといって必ず柔道耳になるわけではありません。

この記事では、以下の内容を紹介していきます。

・柔道耳とはどんなものか
・柔道耳になった時の対処法

この記事を読めば、柔道耳に対する不安がなくなるでしょう。

こうたろう

柔道歴10年。
弐段の有段者。
公認審判員ライセンス、公認指導員の資格保持者。
現役で柔道をやりながら、試合の審判員などもやっています。

柔道耳ってなに?

柔道耳を実際に見たことある人は多いと思いますが、どのようにして柔道耳になるのか知っている人は少ないと思います。

ここからは、柔道耳について詳しく解説してきます。

柔道耳は腫れているように変形した耳のこと

柔道耳とは、腫れて変形した耳のことです。柔道耳の正式名称は耳介血腫と言われています。
耳に強い刺激が繰り返し加わることで、耳の皮膚と軟骨の間に内出血が起こり、その血が固まっていくことで耳が変形します。

内出血が起こった時は、耳が腫れてくるのと同時に、痛みが生じるのでわかりやすいです。柔道耳(耳介血腫)になるのは、スポーツなどで耳に外部からの刺激(圧迫・摩擦など)が繰り返し加わるのが原因です。

一度内出血するだけで、柔道耳になると思われがちですがそうではありません。耳の内出血を繰り返すことでだんだんと耳の腫れが大きくなり、耳の中の血が固まることで柔道耳になります。そのため、内出血が起こった初期段階で正しい対処をすれば、柔道耳になる可能性は低いです。

また、内出血した部分が固まるまでの期間は個人差がありますが、数週間から数ヶ月と言われています。私自身も柔道耳になっていますが、私の場合は耳が完全に固まるまで約3ヶ月かかりました。

内出血を繰り返す回数が増えるほど耳が固まるまで時間がかかります。

長期的な稽古で柔道耳になる

「柔道をやるとみんなが柔道耳になる」と思っている方が多いですが、そう簡単には柔道耳になりません。
柔道耳は、激しい稽古を長期的に積んでいる人がなりやすいです。激しい立技や寝技の稽古で、繰り返し耳に強い刺激が加わることで柔道耳になります。

私自身、中学校から柔道を始めましたが、柔道耳になったのは高校生2年生の時です。高校は、柔道の強豪校に進学したので毎日かなり激しい稽古を積んだことで、柔道耳になりました。

そのため、柔道を始めたばかりの人が柔道耳になる可能性はかなり低いと思います。
柔道耳になるのが不安で柔道を始められない人は、安心して柔道を始めても大丈夫です。

柔道耳になりやすいスポーツ

柔道耳(耳介血腫)は、格闘技をやっている選手に多く見られ、耳の上部が腫れて餃子のように見えるのが特徴です。餃子のような見た目の特徴があることから「餃子耳」と呼ぶ人もいます。

柔道耳(耳介血腫)になりやすいスポーツは以下の通りです。

・柔道
・レスリング
・総合格闘技
・相撲
・ラグビー

上記のように、人と人が激しくぶつかり合うスポーツが、柔道耳(耳介血腫)になりやすいです。

柔道耳になった時の対処法

柔道耳になった時の対処法は、耳の腫れ具合によって変わってきます。柔道耳にならないためには、耳が腫れ始めた初期段階で腫れを引かせることが最も大切です。実際に耳が腫れ始めた時は、見た目ではわかりにくいですが痛みが伴います。

なので、稽古後などで耳に痛みを感じたらすぐに対処しましょう。

ここからは、私の実体験を入れながら柔道耳になった時の対処法を5つ紹介していきます。

①稽古を休む

1つ目の対処法は、「稽古を休む」です。柔道耳は、耳への刺激による出血を繰り返し、血が固まることでなるので、耳への刺激がなくなれば初期段階の腫れや痛みはだんだんと引いていきます。なので、耳の腫れや痛みを感じた場合は、思い切って稽古を休みましょう。所属している道場によっては、耳の腫れや痛みで稽古を休みづらいかもしれません。

そういった場合は、耳に刺激が加わりやすい寝技の稽古や乱取りは、控えることをおすすめします。耳が刺激されない軽めの稽古であれば、腫れや痛みが悪化することはありません。耳に腫れや痛みを感じた時には、指導者に相談するようにしましょう。

②耳を冷やす

2つ目の対処法は、「耳を冷やす」です。耳を冷やす対処法は、耳が少し腫れてきたとか、痛みを感じるといった初期段階での対処法です。耳を冷やすことで、腫れた耳の痛みを和らげたり、耳自体の腫れを抑えることができます。

実際に私も、耳が腫れ始めた時にはずっと耳を冷やしていました。耳を冷やすと痛みが和らぎ、精神的にも楽になります。柔道耳の初期段階では、耳が腫れているかわかりにくいですが、腫れが大きくなってしまうと、冷やすだけでは効果があまり期待できません。なので、少しでも痛みを感じたら冷やすことが大切です。

③ヘッドギアをする

3つ目の対処法は、「ヘッドギアをする」です。ヘッドギアは、稽古をするときに装着する耳を守る道具です。ヘッドギアを装着することで、稽古中での耳への刺激を防いでくれるので、耳の腫れが悪化しにくくなります。

実際にヘッドギアを装着して稽古している選手は多いです。ヘッドギアは、耳が腫れていなくても装着することで腫れを防げるので、柔道耳になりたくない人は普段の稽古から装着するのをおすすめします。

道場にヘッドギアがない場合は、テーピングを耳に巻いて稽古をするのも一つの手段です。ヘッドギアに比べれば耳を防ぐ性能は落ちますが、ある程度耳を守ってくれます。私の高校にはヘッドギアがなかったので、耳が腫れた時はテーピングを巻いて稽古をしていました。

④耳栓をする

4つ目の対処法は、「耳栓をする」です。耳栓をするのは、耳の腫れがかなり大きくなってきた時の対処法になります。あまりメジャーな対処法ではないですがおすすめです。

耳の腫れが大きくなってくると、耳の穴が塞がれてしまいます。私は両耳とも柔道耳なのですが、左耳が腫れた時に耳栓をしなかったので、左耳だけイヤホンが入らなくなりました。なので、耳の穴が塞がるくらい腫れている場合は耳栓をしましょう。

⑤病院に行く

5つ目の対処法は、「病院に行く」です。目に見えるくらい耳が腫れている場合は、耳にかなり血が溜まっている状態です。なので腫れが大きくなっていると感じたときには、病院で耳の血を抜いてもらうのが柔道耳になりにくいコツです。

そして病院で耳の血を抜いたあとは、稽古を休みましょう。稽古を休む理由は2つあります。

1つ目の理由は、今まで通り稽古を再開してしまうと同じように耳が腫れてくる可能性があるからです。血を抜いた直後に稽古を再開してしまうと耳が腫れ、また病院に行く必要が出てきます。何度も病院で血を抜いてしまうと、次第に血が固まり血を抜くだけでは治らなくなってしまいます。

2つ目の理由は、感染症のリスクがあるからです。 病院では十分に予防されているため感染症の心配はありません。ですが道場の場合、ほこりや汗などで感染症になるリスクが高まります。なので病院で耳の血を抜いたあとは、稽古を休むようにしましょう。

まとめ

この記事では、柔道耳と柔道耳になった時の対処法について紹介しました。先ほど紹介したように、柔道を始めたばかりの人が柔道耳になる可能性はほぼありません。

また、耳が腫れてきた時は、初期段階での処置が大切です。柔道を続けていくうちに耳が腫れてきた場合は、今回ご紹介した対処法を実施すれば、柔道耳になる可能性をかなり低くできます。

この記事を読んで、柔道耳に対する不安は軽くなったのではないでしょうか。ぜひ、柔道をやってみたいと思った方は近くの道場を見学してみてください。

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