【日本の伝統文化】武道とスポーツの違いとは?武道有段者が解説

世界に誇る日本の伝統文化の「武道」
みなさんは武道とスポーツはどのように異なるのか、説明できますか?
武道も競技として行うときはスポーツ的な扱いを受けたりと、明確な違いは分かりづらいかもしれません。
この記事では、空手有段者の筆者の思う武道とスポーツの違いについて解説していきます。
武道を習い事として検討している人や、日本の文化について興味がある人に武道の魅力が伝われば嬉しいです!

この記事を書いた人

設楽しらべ

小学生の頃から15年極真空手を続けている空手好きなOL。
1番良い戦績は全世界青少年空手道選手権大会3位。

所有資格
・極真空手初段
・心理カウンセラー

武道とは?

武道は「心・技・体」という言葉があるように肉体だけではなく、精神も鍛え、同時に技を磨いていくことを目的としています。
そのため、道徳心や礼節等も稽古の中で習うことがスポーツと比べたときの特徴です。
日本武道協議会の定義によると、柔道・剣道・弓道・相撲・空手道・合気道・少林寺拳法・なぎなた・銃剣道の9つがあります。

武道の歴史

武道というのは、もともとは「武士」という職業の手段でした。
武士は、自立や陣地の警護のために武器を持って戦う職業です。
戦うことが仕事であるため、常に戦場に出る覚悟や、平常心を保つことは必須で、ここから心を鍛えることとの密接さを感じられます。
そこでいわゆる「武士道」という思想ができていったのです!

武道の心

上記で「武士道」という言葉が出てきましたが、武道の精神は具体的にどんなものなのでしょうか。
武道を経験したことがない人や周りに経験がない人はなんとなく怖いといったイメージや、厳しそう、古臭そうといったイメージを持つかもしれません。
しかし、どれも現代社会でも通用する学びの多い考え方でもあります。
ここでは武道の精神と言われている「義、勇、仁、礼、誠、名誉、忠義」という7つの精神を分かりやすくイメージで紹介していきます!
※筆者なりの解釈も含まれています。

「義」は「間違っていることや曲がったことをせず、常に自分の良心に従って行動する」といった心です。
人として基本的なことですが、「約束を守る」「嘘をつかない」「自分がされて嫌なことは人にしない」というような道徳的精神のイメージです。

「勇」は単純に勇気があることを指すだけでなく、「動じない心を持っている」といったイメージです。
武士という職業があったころは、過酷な修行で精神を鍛えていたそうです。
現代ではそこまでして精神力を高める必要はないと思いますが、やはり平常心で落ち着いていることを目指す心構えは忘れないようにしたいです。

「仁」は「人を思いやる心」を意味します。
思いやるの定義は難しいですが、武道の精神としては、単純に人に優しくするだけではなく、時には厳しく接したり、相手に対して誠実な態度をとるというイメージが近いと思います!

「礼」は文字通り、「礼儀」を意味します。
武道を習うと礼儀作法が身に着くというイメージがあると思いますが、まさにその通りで武道は常に相手に敬意を払うことが求められます。
勝敗が決まった際に感情を表現するのが反則になる場合があるのはこの「礼」の精神のためです。

「誠」も文字通り「誠意」を表しています。
武士の世界では「武士に二言はない」という言葉があるように、自分の言葉を曲げないことが美徳とされていました。
現代でも誠意をもって人と接し、有言実行していける人は信頼されるでしょう。

名誉

「名誉」は「自分に誇りを持ち、恥のない生き方をする」という心意気です。
意識しすぎると疲れてしまうかもしれませんが、常に何かに向かって全力で取り組み自分に誇れる生き方をすることは、自己肯定感の向上にも繋がります。

忠義

「忠義」は「主君に忠誠を誓うこと」を意味しています。
現代ではなかなか使用頻度の少なそうな考え方ですが、ただ従うだけではなく主君を正しい方向へサポートするということも含め「忠義」と捉えられると思います。

スポーツとは?

武道とスポーツの違いを解説する前に、スポーツについても軽く解説します。

スポーツの歴史

スポーツの語源は、ラテン語の「deportare」であり、「仕事から離れる」という意味です。
スポーツは仕事ではなく、むしろ仕事から離れて楽しむ遊びのようなものということです。
この辺りが、得点や勝敗が決まったときの感情表現などにも繋がってくるのかもしれませんね。
武道では勝敗が決まっても、喜びの感情を表現すると反則負けになることがありますが、スポーツはむしろ大げさに喜ぶくらいの方が、チームの士気もあがりますし、パフォーマンスとしても楽しめるイメージがあります。

スポーツの目的

スポーツをする目的は、上記の通り仕事や生活から離れ、非日常の中での遊ぶを楽しむことにあります。
単純に面白さを追及したり、ストレスを発散したり、サードプレイスを作ったりという目的です。

武道とスポーツの違い

最後に、武道とスポーツの違いについてまとめます。

目的の違い

武道はもともと仕事の手段であり、「心・技・体」を磨いていくことを目的としています。
ある意味道徳の勉強といった側面もあると言えます。
一方でスポーツは遊びで、単純に楽しむことが目的です。
この目的の違いが、武道とスポーツのもっとも大きな違いと言えるでしょう。

残心の有無

上記と似ていますが、武道は戦いの末に相手を倒すことを想定されています。
ですので残心があります。
残心とは、動作を終えた後や相手を倒した後も緊張を緩めず、攻撃などの状況に備えておくことです。
スポーツはルールに則って楽しむもので、ボクシングや総合格闘技には「残心」はありません。

まとめ

武道が競技化されていることもあり、武道とスポーツの違いが明確には分かりづらいかもしれません。
しかし、歴史や目的を詳しく見ていくと、かなり違いがあることが分かります。
武道は身体だけでなく心も鍛えることができ、日本の伝統的な精神を学ぶこともできます!
筆者も小学生のころから大人になった今まで極真空手を習ってきましたが、社会人として働くうえでも武道が活きていると感じる場面が何度かありました。
習い事を探している方や、記事を読んで興味を持っていただけた方は、是非一度、お近くの道場へ見学に行ってみませんか?

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